5 Demos / Blue Marble

colourless2005-07-04


ショック太郎さん(id:bluemarble)が結成した二人のソングライターによるユニット、Blue Marbleの5曲入りデモCDをいただきました。ここで詳しく感想を書いてしまうというのもどうなんだろう、とかちょっと逡巡してしまったのですが、とりあえずちょっと感想を書いておきます。

Blue Marbleのお二人が書くハッピーでドリーミー、そして時に切ないメロディーが大野方栄さんの甘くキュートなヴォーカルと融けあって、俗塵とは無縁の夢見るような世界にいざないます。大野方栄さんのヴォーカルも(自分で言っておいてこういうのも何ですが)甘くてキュートというだけではなくて、その声の端々から喜哀楽(怒はあまりないかな)などの感情が感じられて、こちらの心の琴線に触れるのです。

「惑星」という曲は、『もともと歌詞をつける前の仮タイトルが「A&M」というものだった』(id:bluemarble:20041204参照)とショック太郎さんが書いている通り、ロジャー・ニコルス(や初期のピチカート・ファイヴ)なんかにも通じるような、浮き浮きとした最高にポップな曲。もう一曲目からやられたって感じです。ワルツのリズムが物憂げな「パリのエトランジェ」は静かに心に染み入る曲で、これがもう本当に好みのメロディーなのです。大野さんのヴォーカルも「惑星」から一転、曲にあわせてうまく抑制がきいていて、曲の素晴らしさを引き立てています。「Starfish」は深い海に沈みこんでいくような静寂とたゆたいが美しくも切ない名曲。さっきまで家に遊びに来ていた音楽をあまり聴かない友人が、一番反応していたのがこの曲でした。そして、楽しげなラテンのリズムに乗って歌われる「懐かしのバイアーナ」を聴いていると、ぼくの心も次第に浮き立ってきて、思わずどこか遠い国に旅に出たくなります。5曲目は「Steelband Trinidad」。はい、もうタイトルだけですべてが許せますね。奔放でキュートなのに品のある、大野さんのスキャットをまじえたヴォーカルと、スティールパンの醸しだすカリブの楽園的な雰囲気、黄昏ムードの切ないメロディーと内容も文句なし。

とまあ、デモなのにこんなに素敵な曲ばかりでいいのでしょうかというぐらい素敵な曲ばかりでした。というか、言われなければデモだということに気づきません。消費してしまいたくない、浪費したくない、いつまでも大切に聴いていたい、そんな音楽が揃っています。

ちなみにこちらがBlue Marbleのオフィシャルサイトです。現在デモCDを無料で配布中とのことなので、気になった人はぜひそちらにどうぞ。ポップな音楽が大好きならば、この機会を逃す手はありませんよ。

ということで、ぼくのように文章を書くことがそんなに得意でもない人間が語りすぎると、誤ったイメージを伝えてしまいそうで怖かったのですが、それでもとりあえず全曲聴いた感想を書いてみました。(音楽理論に関する素養などはほとんどありませんので、その辺は語れないのですが、その辺も読んでみたい方はid:bluemarble:20041209でショック太郎さん本人がちょこっと触れていますので、そちらをどうぞ)

えと、勢いだけで書いたので、後から修正するかもしれません。ひとまず、こんなに素敵な音楽を聴かせて下さったショック太郎さん、そしてBlue Marbleの白戸さんとヴォーカルの大野さんに感謝したいです。ありがとうございます。これからも応援しています。