素晴しき船出かな〜はっぴいえんどかばあぼっくす外伝

少し前に、Niagara Recordsとタワレコが共同で大瀧詠一のトリビュートアルバムを4枚発売するというニュースを見かけて、うーんと思ったときに思い出したのがこのアルバムでした。この、本編「はっぴいえんどかばあぼっくす」の「おまけ」CDにはトリビュートアルバムについての静かでいて熱いライナーノーツが付属していて、いろいろと考えさせられます。

はっぴいえんどかばあぼっくす外伝』に参加しているのは天体、シネルパ永江孝志ぱぱぼっくすで、これは南佳孝、ムーン・ライダース、ココナツ・バンク、吉田美奈子のステージを収録したはっぴいえんどの解散アルバム(ちなみにこのアルバム)収録曲を、OZ discのアーティストがカバーするという企画もの。朝生愛にも通じるアシッドな演奏を聴かせる天体による南佳孝(この後に朝生愛さんが天体に加入しているようです)、同じくサイケデリックな電子音のきらめきが耳に残るシネルパのムーン・ライダース、OK MUSICの永江孝志によるへろへろココナツ・バンク、ソウルフルでいて芯がしっかりして、それでいて澄んだ歌声が印象的なぱぱぼっくす吉田美奈子。各々の魅力が十分発揮されていて、とても魅力的なカバーアルバムに仕上がっています。トリビュートの意味・意義を考え直すきっかけに、機会があればぜひ手にとって、耳を傾けてみてください。