金延幸子 / み空
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PAPAYAのアルバムがいつの間にかCD化されることになっていたようですね。プレミアのついたレコードにまで手を出す気にはなれませんが、CDで買えるなら聴いてみたいアルバムです。ブラジルっぽいですが確かアメリカのバンドだったような気がします。
今日になって金延幸子さんの『み空』を聴いていたのは、去年旅行した時につけていた日記をふと見つけたからです。手帳を見つけて、そういえば去年の今頃は北日本を旅していたなあと思ったものの、去年の今頃という捉え方が気恥ずかしいというか「○○の今頃」という風な言い方を今はしたい気分ではなかったのでそういう思いを切り離して旅行のことだけを考えていたら、旅行の最後に訪れた青森のことを思い出しました。青森ではぼくは南部縦貫鉄道の跡地を探して道に迷ってうろうろしたのですが、その時に途方にくれて木陰で金延幸子さんの『み空』を聴き、それが何とも夏の青森に似つかわしくて(いや、適当言うにもほどがありますね)あの時のことは特に鮮明に覚えているのです。
いや、でも、ひんやりとして静かなのにインドアとは正反対の開放的な印象を与える金延さんの歌というのは、蝉がやかましくなき続けているのに妙に静まり返ったような青森のあの町の雰囲気に見事にはまっていました。そういうと実際に青森に住んでいる人には何だそれはと笑われそうですが、ぼくの中で青森の印象はそれぐらいぼくの勝手で美化されています。
「春一番の風は激しく」や「かげろう」「空はふきげん」のすいこまれそうな美しさや儚さは、あるいは「青い魚」の陰影や「時にまかせて」「道行き」の地に足のついた魅力は、詞からの連想とは違ってぼくは夏に向いていると思うのですが、それはともかく今日はこのアルバムをずっと聴いています。