Delightful / 鈴木亜美

Delightful(DVD付)

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自分の感性は鈍い、というか当てにならないと感じる時がたまにあります。リアルタイムで聴いていた時にはさして好きでもなかったような音楽が、数年後になって魅力的で仕方なく感じる、ということが何度もあります。小沢健二とか。

鈴木亜美もそんなに聴いた方ではなくて、どちらかというと嫌いなアーティストだったのですが、ここ数年個人的に小室哲哉TMN)の再評価が進んだ結果、こういうのも悪くないじゃないか、いや良いじゃないかという考えに至りました。

そして、エイベックスに移籍して最初のシングル「Delightful」。感想は…良い感じ。彼女が活動を休止してから、まるで時が止まっていたかのように何も変わっていない打ち込みダンス・ポップです。歌がうまくなったかというとそうでもない。ただ、ぼくが今まで聴いてきた鈴木亜美の作品の中で、この曲が聴いていて一番心地よいです。「Delightful」というタイトルが暗示するように、活動休止を余儀なくされた時期を乗り越えて再び皆の前で歌が歌えるという喜びが彼女の歌声から伝わってきて、こちらの気分まで高揚してしまうような、そんな曲です。