春の歌 / スピッツ

春の歌/テクテク

春の歌/テクテク

「春の歌」は今年初めに出たスピッツのアルバム『スーベニア』からのシングルカット。シングルカットって珍しいですね、このご時世。

ラーズの如くキラキラ輝くギターと、これ以上ないほどに「青春」というものを集約し具現化した草野マサムネのヴォーカルが印象的な「春の歌」は、いつも通りひたすらに甘酸っぱいスピッツの世界。現在までにスピッツが発表した曲の平均値を取ってみると、だいたいこの曲の感じに落ち着きそうです。しかし既聴感がないのはよほどメロディーを練り上げているせいでしょうか。いつ聴いても初めて聴いた時の新鮮さを失わない曲を作り続けるなんて、なかなか出来ないことです。

ちなみにカップリングは少しスタイルが違っていて、アコギとアコーディオンの響きにのせてゆったりと歌い上げています。別に歌詞を聴いて言うわけでもないのですが、こちらは春のように爽やかな歌というよりは、春雨の中を行くようなしっとりとした歌。スパイラル・ライフの「Further Along」に近いですね。