融 / 空気公団

融

帰ってきてからコメント予定。

今朝は早起きをして、空気公団のアルバムをずっと聴いていたので何か書けるかなと思っていたのですが、いざとなると何も言葉が浮かんでこないんですよね。もともと感じたことを言葉にするまでちょっと時間がかかる人間なので、コメント予定とか書いて追い込んだのはまずかったのかも。

空気公団のメジャーデビュー・アルバム『融』。空気公団の醸し出す空気を何と表現すればよいのか。優しくて素朴で、流れるようなメロディーを持ったフォーキーなアルバムというのが無難なところでしょうか。ぼくが普段良く聴く『こども』と比較するとこちらの『融』の方がバラエティに富んでいる印象もありますが、基本的に穏やかで一曲一曲丁寧に作ったのが伝わってくるところはどのアルバムも変わりません。アルバム一曲目の「お手紙」が音を籠もらせて宅録感覚を強調しているという辺りからも感じ取れるように、テクノロジーを追究するよりは*1歌心や声の響き、楽器の一音一音を丁寧に織り込もうと腐心する、家内制手工業で作られたアルバムという印象です。ただ、他のバンドと決定的に違う部分が空気公団にはある気がして、でもそれを表現するうまい言葉が出てきません。確かにぼくは今空気公団の『融』を聴いているはずなのですが、今空気公団の『融』を聴いているというのが夢だったとしても不思議ではないような、そんな曖昧さがあるようにも思えるのです。あ、個人的な感じ方ですし、ちょっと抽象的すぎて、よく分からない文章になってしまいましたが。

ぼくが一番好きな曲は「夕暮れ電車に飛び乗れ」ですが、これは単純にぼくがスティールギター・フェチなためであって、どの曲も甲乙つけがたい出来です。スティールギターはどんなシーンでも良く合う楽器ですが、夕暮れのイメージも良く重なるんですよ。何十年経っても聴き続けていそうなアルバム。

*1:あ、でも音はいいですよ