サマータイム！！ / MINMI

サマータイム!!(初回)

MINMIもチャート的にはデビューシングルで出世作の「The Perfect Vision」以降じり貧状態なのですが、今回もかろうじてオリコントップ20に滑り込みそうな位置をさまよっています。これが売れないなんて、とは思わなくもないのですが、まあぼくの音楽観を押しつけたって仕方がないので、もうこれはただ黙してシングルを買うのみです。本当に素敵なんですよ。みなさん、レンタルでもいいので聴いてみてくださいね。

MINMIといえば日本のレゲエ界を代表する女性ミュージシャンです。最初に断っておくとぼくはレゲエというのがあまり得意ではなくて、ジャパニーズ・レゲエなんて三木道三ぐらいしか思い浮かばないぐらいなのですが、とにかくレゲエ関係の歌で「これは好き！」というのは今まであまりなかった気がします。

そんな中MINMIだけは好んで聴いていて、日本のシンガーソングライターの中でもベスト5に入るほど好きなのですが*1、それはMINMIの音楽は単にレゲエに留まらない幅の広さを持っているからだと思います。

「サマータイム！！」は盆踊りや花火などお祭りの多い季節である夏にふさわしい、縦ノリのパーティー・チューン。ソカ*2をベースにしつつ、ヒップホップやサンバ、ディスコなどがクロスするそのサウンドは明快さと複雑さのバランスが絶妙で、ノリが良く分かりやすいのに何度聴いても聴き飽きません。ただ単に、カリプソが好きなぼく好みのリズムであるというだけのことかもしれませんが。軽快なリズムがMINMIの力強い歌声をも爽やかに感じさせているのですからすごいというか、この夏はもうこの曲を聴くしかないというか。個人的には、数年前にリップスライムがヒットさせた「楽園ベイベー」と同じぐらいインパクトのある夏の定番ソングだと思ったのですが…。

ちなみにイントロの語りに浜村淳*3を起用する遊び心も素敵ですよね。

*1:他は朝生愛、Quinka, with a Yawn、中村まり、小島麻由美あたりです。シンガーソングライターってイメージではない人も含まれているかもしれませんが、みんな自分で曲を書いて自分で歌っている人たちです。

*2:ソウル＆カリプソ

*3:関西で暮らしていると意識していようがいまいが「ありがとう浜村淳です」を聞いたことがない人はいないと思うのですが、これって全国ネットじゃないんでしたっけ？