Cymbals / 午前8時の脱走計画

Cymbalsを初めて知ったのはこのシングルで、確か彼らがメジャーデビューした頃に某フリッパーズ関係のサイト(高校生の頃はよくチェックしていました)の掲示板で、フリッパーズ・フォロワーなバンドが出てきたよという書き込みがされていて、それで興味を持ったのだと記憶しています。

そしてこのシングルは、Cymbalsの最高傑作かどうかは別として、Cymbalsの結成当初のコンセプトである「かわいくっていじわるなバンド(ただしパンク)」が最もよく表現されているように思います。特に「いじわる」な部分は、時代が進むにつれて見えづらくなっていったような気がするので(なくなってしまったわけではなく、内側に隠れてしまった感じ)。

ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト
ストーンズの『Get Yer Ya-Ya's Out!』のパロディ・ジャケットが楽しいこのアルバムの冒頭を飾るタイトル曲は、キュートで意地悪な歌詞と、そのイメージをそのまま形にしたようなメロディーが魅力的で、さらに同じような雰囲気に料理したストーンズの「Stupid Girl」のカバーも秀逸です。愛らしい「Answer Song」もあり、デビューしたばかりでまだマンネリや停滞感とは無縁な時期ゆえの若々しさが溢れていて、それがなおいっそう彼らの魅力を引き出しているように思えます。