エイベックスが「のまネコ」Flash収録を中止へ 商標登録も中止依頼

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0509/30/news080.html



なんだか脱力というか、もう少し別の落としどころはなかったのかと残念な気持ちで一杯です。ネット上での音楽使用のあり方について、これをきっかけに議論が深まればと淡い期待を抱いていたのですが…。個人的には「販売促進につながるような使用方法なら、もっと柔軟に認めていこう。そのルールをきちんと整備していこう」という方向に進んでくれればと思っていましたし、特定の作品限定とはいえ違法FLASHを事実上認めたエイベックスの決定は議論進展のきっかけになるかもしれないと考えていました。こういう結果になって、それでもインターネット上での音楽使用に柔軟でいられるほどの度量が日本のレコード会社に備わっているのでしょうか。

今までは対話の機会すらない状況で、今回ようやく対話のきっかけが出来たはずでした。ユーザーは脊髄反射的な非難に走るのではなくて、本当は歩み寄ってお互いの溝を埋める努力をすべきだったと思います。でもそうはならず、溝はますます深くなり、そのツケは結局ユーザーが支払うことになります。単に大騒ぎをしたいだけの人には何を言っても無駄でしょうが、純粋に自由な文化を求めて今回エイベックスを非難した人たちには、こういう結末がもたらす悪影響にも目を向けて欲しかったです。本当の意味での勝者がほとんど存在しないこの結末を喜ぶ神経がさっぱり分かりません。音楽がもっと自由なものになりますように。

追記:もちろんエイベックスの対応も後手後手で、火に油を注ぐようなまずいものだったと思いますが。