フォーク・クルセダーズ / ハレンチ

ハレンチ

ハレンチ

テレビをつけたらいきなりフォークルの特集が始まってびっくりしました。

「ソーラン節」「コキリコの唄」などを取り上げているように、フォークルはなかなか民謡色の強いグループで、そこがまた良いのですよね。加藤和彦北山修の「あの素晴らしい愛をもう一度」なんかもいいのですが、あそこまでいくとちょっと洗練されすぎていて…(というか、この曲を初めて知ったのはブラザーズ・フォアのカバーバージョンだったので、そちらの方に愛着があるという本末転倒気味の話もあります)。

有名な「帰って来たヨッパライ」はコミックソングなのでひとしきり面白がった後はさほど聴きはしないのですが(といっても普段はアルバム単位で音楽を聴くことが多いので、やっぱりある程度聴いています)、発売自粛措置で話題になった抒情的な「イムジン河」などという美しい歌もあります。

ぼくはどちらかというとオーソドックスなフォークが好きなので、「ドリンキン・グァード」や「ディンクの歌」あたりで盛り上がります。コミカルなフォーク「女の娘は強い」なども、かつてアメリカで大ヒットした「悲しきカンガルー(Tie Me Kangaroo Down Sport)」などを思わせて、楽しいです。彼らのユーモアセンスが垣間見える「ひょうたん島」もいいですね。

私的ベストは「ラ・バンバ」と「ヨルダン河」。どちらもオリジナルではないのですが、パーカッションと手拍子でストリート感覚を強調したメキシコ民謡「ラ・バンバ」と勢いのあるハーモニーと演奏を聴かせる「ヨルダン河」(ハーモニーの緻密さは脇に置いて、でもMFQなんかにもひけを取らないかっこよさです)を聴くと、やっぱりフォークは良いなあと感じます。