安田南 / Some Feeling

Some Feeling

Some Feeling

安田南というと最近CD化された『South』のような、ジャズのスタンダードに正面から取り組んだアルバムもいいのですが、初めて聴いた彼女のアルバムという思い入れもあってか、未だに『Some Feeling』を聴くことが多いです。

『Some Feeling』の良さというのは、このアルバムのために書き下ろされた曲はもちろんですが、何より安田南の歌唱が素晴らしいことに尽きると思います。虚飾を排するというか、素敵に見せたいという気取りや見栄、成功したいという力み、そして曖昧な馴れあいなどとは、彼女の歌には無縁です。そうして歌われる凛とした楽曲の一つ一つは、安田南という人の生き様がストレートに投影されているようで、圧倒的な存在感を持って胸に迫ります。