現代思想のパフォーマンス

現代思想のパフォーマンス (光文社新書)

現代思想のパフォーマンス (光文社新書)

ソシュール、バルト、フーコーレヴィ・ストロースラカン、サイードという6人の思想家について、案内編、解説編、実践編の3ステップに分けて解説したもの。案内編は簡単なバイオ、解説編では思想の解説、案内編では小説や映画などの卑近な例を挙げて解説編で解説した各人の思想のデモンストレーションを行っています。

何が面白いかというと、やはり実践編ですね。ソシュールで「不思議の国のアリス」を読み、バルトで「エイリアン」を解体し、フーコーで「カッコーの巣の上で」を読み解く。ストロースで「お早よう」(小津安二郎)を、ラカンで「異邦人」を、サイードで「エム・バタフライ」(これは知りませんでした)を例に挙げる、その分かり易さと的確さに好感が持てます。