芳沢光雄 / 算数・数学が得意になる本

算数・数学が得意になる本 (講談社現代新書)

算数・数学が得意になる本 (講談社現代新書)

数学というとこれはもう苦手という意識ばかりがあって、暗算は得意だったので小学校まではむしろ得意科目だったのですが、中学に入り関数が出てくるともうおかしいぞという感じがしてきて、それ以来ずっと数学は苦手です。苦手と言っても試験ではまあ点数は取れたのですが、中学・高校の試験というのは大概が暗記でどうにかなるような代物なので当てにはなりません。その証拠に、試験が終わるとすぐにすべてを忘れてしまいました。記憶していただけで理解していなかったというのがよく分かります。

題名から分かるとおり、この本は基本的には算数・数学が苦手な人、これから学ぼうとする人、そしてそういう人たちに算数・数学を教えようという人に向けて書かれています。ただし、この本を読んだからと言って算数・数学が分かるようになるわけではありません。そうではなくて、つまづきやすいポイントに説明というかアドバイスを付け加えることによって、ちょっと理解してみようかという気を起こさせる本なのです。知りたい、理解してみたいという気持ちこそが、たぶん算数や数学を得意になる近道というか常道なのでしょう。小学校の算数からスタートしているので、分かり切ったこと(本当に分かっているのかは知りませんが)も多いのですが、もしいつか子どもと過ごす日が訪れたなら、この本を参考にアドバイスをしてあげるのもいいのかなあと思いました。(でも正直なところ、今買うほどのものでもなかったような気がします)