1974 Hobo's Concert

1974 HOBO’S CONCERTS III~みんな昨日のようさ~(紙ジャケット仕様)

1974 HOBO’S CONCERTS III~みんな昨日のようさ~(紙ジャケット仕様)

7枚セットで発売されたHobo's Concert。1ミュージシャンにつき2〜3曲ずつ収録されているので、いろいろ聴けて楽しめます。最近買ったCDの中では一番気に入っています。

Ⅱに収録されている林亭の「ダイナ」はエノケンも取り上げているアメリカの古いジャズナンバーで、アメリカン・オールドタイム風の軽快な仕上がり。林亭はシンプルなフォークの「一日」と「いちばん高いやぐらの上で」もできが良いです。同じⅡでは佐藤博の「青空」(こういうストレートでシンプルなのが好みです)もいいですし、何よりシバが最高です。「四日目に見た夢」もいいですが、なんといってもブルージーな歌とギターできかせる「バイバイブルース」ががたまりません。

ⅢではディランⅡ(大塚まさじと永井よう)ではじまり、こちらも豪華な面々が並んでいます。意外とよかったのが金森幸介で、ぼくは『箱船は去って』という彼のアルバムがそんなに好きではなかったのであまり期待していなかったのですが、ユーモラスな「バギーパンツ」も永井洋と組んだ「片思い」もいい感じです。あと三上寛はやっぱり情念たっぷりの歌を聴かせています。

全部紹介するつもりだったのですが面倒になってきたので最後にお気に入りの曲を。南佳孝の「ほら見てごらん」。この曲って何かを下敷きにしているんでしょうか。どこかで聴いたことがあるような雰囲気ですが思い当たりません。レイ・チャールズか、彼を意識したビリー・ジョエルかというような曲でとにかく渋い!こういう雰囲気には、ちょっとしびれてしまいます。