何かを好きになること

先週末に自転車を買いました。現在納車を待っているところです。あまりにもあっさり決めてしまったので、一緒に付いてきていた、ぼくと同じく自転車のことなど何も知らない知人ですら、もっと比較検討して決めた方がいいんじゃないかとしつこいまでに勧めてくれたのですが、よく分からないものをあれこれ考えてみたってやっぱりよく分からないと思うので、結局最初のお店で購入しました。

ぼくの場合、比較検討の上で好きなものを選び取るよりは、どちらかというと選んだものを好きになる方が自然で馴染みやすい考え方です。好き・嫌いというのは、もちろん大枠としての判断基準は持っているのですが(これはどうしても受け付けない、とか逆にこれは無条件に好き、とか)、その後について言えば、「好き」というきっちりとした枠組みがあり、それに当てはまる「好きなもの」が存在し、その「好きなもの」を選択するというのではなく、なんでもない何かを知ってそばに置いたときからそれが好きなものへと移りゆくものではないかと思われます。運命より偶然、目的地の決まった旅行より目的地のない旅行を好む、などという性格もその辺りからきているのかもしれません。

しかし自転車は買いましたが、実のところぼくはロードバイクやマウンテンバイクなんかで風切って道をビュンビュンと走るよりも、ママチャリで路地・裏道をふらふらなどというアイデアに興味惹かれるたちなので、まだまだ前途多難の予感がします。