Chris Hennessy / Ballad Of A Sad Cafe

バラッド・オブ・ア・サッド・カフェ

バラッド・オブ・ア・サッド・カフェ

カナダのSSW、Chris Hennessyが1978年に吹き込んだアルバムが、最近CD化されていました。折り込みのライナーノーツによると、Chris Hennessyという人はもともとはアイルランドで活動をしており、その後カナダに拠点を移したようです。そのためでもあるのでしょうか、カントリー・ミュージックをベースとしつつも、アメリカのカントリー音楽のからっとした郷愁とはまたひと味違った印象を与える湿り気のあるメロディと演奏が、穏やかな彼の歌声によくあいます。

アイルランド出身のフォークグループであるThe Johnstonsの「Crazy Anne」の素敵なカヴァーではじまるアルバムは、約半数がオリジナル曲で残りが他のミュージシャンやトラディショナルな曲という構成です。カヴァー作品も、アレンジのうまさや穏やかでぶれのないChris Hennessyの歌声もあって、オリジナル曲との違和感をまったく感じさせません。控えめなスティールギターに包まれた「Grandfather」やドラマチックな「Ballad Of A Sad Cafe」など、休日にゆっくりと聴きたい素敵なアルバムです。