ソフトロック名曲10選

ソフトロックについて触れたついでに、個人的に大好きなソフトロックの曲を10曲選んでみました。どこまでがソフトロックか、というのはよく意見のぶつかるテーマですが、その辺は気にせず選んでいます。(Paul Williamsの「Someday Man」とかはソフトロックという印象を持っていなかったりとか。)重くなりそうなので普段は載せませんが、今回はちょっとYou Tubeの動画を載せてみたので、正確には「You Tubeで聴けるソフトロック名曲」ですが。なのでFree Design(「My Very Own Angel」がなかったので)などを選んでいません。順不同です。

1.The Giant Jellybean Copout / Look At The Girl

アルバムすら出していないようなグループでこのできばえ。何重にも重なるコーラスが本当に美しくて、初めて聴いたときはびっくりしました。シングル盤のみのリリースですが、「Fading Yellow」という、ポップサイケ系のそこそこ有名なコンピレーションCDなどで聴くことができます。このシリーズはもともとChris & Craigの「Isha」を聴きたくて買い始めたのですが、他にも素敵な曲が多くてどれもはずれがありません。


2.Eternity's Children / Mrs. Bluebird

ソフトロックと言えばカート・ベッチャーの名前がすぐに浮かびます。関わった作品の中には時々暴走してオーバー・プロデュース気味のものもあったりしますが、The Goldebriars、The Millenium、Sagittariusや、このEternity's Childrenなどはやはり最高です。The Milleniumはアルバムを通して聴きたい作品なので、この1曲というのを挙げるとするとやはりEternity's Childrenの「Mrs. Bluebird」となります。コーラスが重なるとなぜこんなに気持ちがよいのでしょうか。


3.Roger Nichols & The Small Circle Of Friends / Don't Take Your Time

何年か前に出た『Full Circle』も素晴らしかったRoger Nichols & The Small Circle Of Friendsですが、最初のアルバムはとにかく非の打ち所のない素敵なアルバムでした。個人的には緊張感と疾走感のあるこの曲がいちばん好きです。


4.Salt Water Taffy / Summertime Girl

Salt Water Taffyはちょっと甘すぎてそこまで好きではないのですが、「Finders Keepers」とこの「Summertime Girl」は別格です。「Summertime Girl」は数年前に再発されたこのバンドのアルバムには収録されていませんが、『It's A Soft Rock World Volume 2 - Sitting In A Rockin' Chair』という日本発のコンピレーション盤などで聴くことができます。


5.The Sundowners / Always You

The Monkeesのライヴでバックバンドを務めたり、『PAC&J』などのアルバムにメンバーが参加していたりした関係で、どうしても聴きたくて高校生の頃にそれなりの値段で買ったアルバムです。「Always You」はRoger Nichols作品で、ストリングスと全盛期のロジャニコ節が冴える名曲です。このアルバムも数年前にCDで再発されました。


6.Yellow Balloon / Stained Glass Window

Jan & Deanが「Yellow Balloon」を取り上げている関係で、ビーチボーイズ・ファンにも人気のあるアルバムだったような気がします。ぼくも最初はJan & Deanで知りました。「Stained Glass Window」は短いですが愛らしい曲で、同じアルバム収録の「Panama Red」と並んでお気に入りです。


7.The Cyrkle / It's A Lovely Game、Louise

Paul SimonとThe SeekersのBruce Woodleyによる「Red Rubber Ball」がヒットしたThe Cyrkleが活動の後半に録音した作品です。ちょっとSimon & Garfunkelを思わせるような美しさです。


8.The Brady Bunch / American Pie

キッズ系はあまり得意ではないのですが、The Brady Bunchは、特に「Sunshine Day」とこの曲は別です。「Sunshine Day」がオリジナルで「American Pie」がDon McLeanのカバーであることを考えると「Sunshine Day」を選びたいのですが、アメリカの音楽に思い入れがあるのでつい「American Pie」を選んでしまいます。Don McLeanのものよりも歌詞が短くなっていて、アップテンポな演奏もあってすっきりした印象があります。


9.Strawberry Alarm Clock / Barefoot In Baltimore

最初のアルバムには硬派なサイケデリックロック・バンドとしての一面が残っていたものの、どんどん牙を抜かれてソフトサイケに向かったバンドですが、その煮えきらない感じが好きで、普通のサイケな音になった『Good Morning Starshine』を除いて全作品好きなバンドです。「Barefoot In Baltimore」はソフトロック関連の作品の中で最も好きな曲です。


10.The Eighth Day / A Million Lights

The Association、The Fifth Dimensionの「Working On A Groovy Thing」、Bossa Rioの「Do You Know The Way To San Jose」なども考えましたが、やはりこの曲で。サビでの爆発的な盛り上がりが最高です。


最近はブームが下火になったおかげで中古屋さんでも商品があふれている感じなので、気になっていたアルバムを買うにはちょうど良い時期かも知れませんね。