キリンジ / BUOYANCY

BUOYANCY

BUOYANCY

普段はiTunes Music Storeを開いたりすることはないのに、本当に偶然に(武満徹が音楽を担当した『波の盆』というアルバムがどうしてもCDで手に入らないので)開いたら見慣れないキリンジのアルバム名が目に飛び込んできて、ようやく新譜が出ていることに気づきました。といっても出たのはつい数日前のようですが。

キリンジについては、『For Beautiful Human Life』の辺りから、しばしば「おおっ」と思うことはあっても、良くも悪くも期待を裏切らないアルバムが続いている印象があります。そういう意味では、今回のアルバムも高いレベルで安定していて、そう期待を裏切るようなアルバムではありません。普通のバンドやミュージシャンであればそろそろ食傷気味だなあと感じるところなんでしょうが、キリンジだとなぜかいつも新鮮に聴こえるのですよね。

でもちょっと意外な曲もいくつかあります。「ホライゾン!ホライゾン!」は1stや2ndアルバムの頃を思わせる、久々にすっきりとした陽光ソング。「Round And Round」もちょっと聴いたことのあるメロディですが、初期の頃の陽のキリンジを思わせますね。兄のノリノリ(悪ノリ)の歌に驚かされる「都市鉱山」なんていう曲もあります。きっと出所した岡村靖幸への激励を込めた曲なんですね(適当です。)。